BS朝日「朝まで生テレビ!」司会などを務める田原総一朗氏(92)が10日放送されたTBS系「news23」にVTR出演。自身の戦争体験や、日本がとるべき米国へのスタンスなどについて直言した。
田原氏は「news23」メインキャスター小川彩佳に「政治家になろうと思われたことはないですか?」と聞かれると、「今になって“なってもよかったかな”と思ってる」と答えた。そして「(かつては)権力を持ちたくなかったの。(でも今“政治家になってもよかった”と思い始めたのは)もっと“主体性のある国”にしたい」と続けた。
田原氏によると、自身が小学校1年生の時に大戦が始まり、小学校4~5年ごろには「空襲がいっぱいあった」という。そして当時を振り返り「勝てっこない戦争ですよ。アメリカと戦争して勝てるわけがない」と話した。
当時少年だった田原氏は「反対意見を口にできない社会の異様さ」を感じたという。「“戦争反対”と言ったら刑務所行かなきゃいけない。だって(当時の日本政府は)“この戦争は正しい。反対するやつ全部刑務所行け”と。それで負けた。惨敗」と述べた。
1945年8月の敗戦を機に、大人たちの態度がひょう変したのを、目の当たりにしたという。田原氏は「戦争が終わったら突然、政府の連中が“戦争は良くない””戦争反対。日本は平和にならなきゃいけない“と(言い出した)。”平和にならなきゃいけない“なら戦争するなよ、と言いたい。学校で教師が言うことも180度変わった。”戦争はダメだ“”アメリカは素晴らしい国だ“と。ガラッと変わって、だから”学校の教師の言うことも信用できない、新聞は雑誌も信用できない“…と僕はなるわけね」と説明した。
さらに「敗戦で、僕は“人間は主体的に生きなきゃいけない”と(と思うようになった)。原点はそれです」と続けた。
現在も世界各地で戦争が起き、多くの人が命を落としている。そうした情勢の中、日本がどうふるまうべきかについて、田原氏は“政治”に言及。「結局、今のアメリカは、ロシアも中国も全部、力で抑え込んでいる。それでいいのかって。日本が主体性を持つなら、アメリカに対しても、言うべきことはちゃんと言った方がいい。“戦争はダメだ”ということを、ちゃんと言わなきゃいけない」などと指摘した。
田原氏は定期的に、大学生や大学院生らと議論をするカフェ会を開催している。その際の学生らとのトークの様子も映され、田原氏はそこで日本の在り方について「ここまで国際的になったら主体性を求められる。別に(米国と)大げんかしなくてもいいけども、アメリカの言うことに“違う”と言えるかどうか」などと話していた。
田原氏は小川の取材に対して「主体性が大事」と言う言葉を何度も強調した。小川が「主体性はどうやって磨いていけばいいんですか?」と聞くと、田原氏は「そのために勉強する。色々な情報を読んで“これはインチキだ”“これは間違っている”と(考える)。この国をどうすればいいか(それを1人1人が考える)。だって1人1人の人間が(国を)作っている。主体性というのはそういうこと」などと語った。



