米国の独立記念日である7月4日にテキサス州サンアントニオで開催予定のお騒がせラッパーのカニエ・ウェスト(49)の公演をめぐり、市長が中止を求めていることが明らかになった。
ウェストは、新アルバム「BULLY」を引っ提げて今夏予定しているカムバックとなる世界ツアーの一環として、同市のアラモドームで大規模な公演を行う予定で、チケットはほぼ完売状態で、6万人以上の来場者が見込まれているという。
そんななかジーナ・オルティス・ジョーンズ市長は、X(旧ツイッター)に「市が所有する施設で、ヘイトスピーチや反ユダヤ主義的な発言の経歴を持つ人物を受け入れるべきではない」との私見をつづり、ウェストの過去の言動や政治的見解を理由に中止を求めていることが分かった。
現地メディアによると、サンアントニオ市議会でも議員11人のうち6人が公演の開催には反対の意を表明しているが、合衆国憲法が保障する権利や経済的利益の可能性を理由に公演の中止は支持しない方針だという。アラモドームの運営側も一般的な需要や経済効果などの要素に基づいて開催イベントを評価していると説明しており、市に多額の収益をもたらすことが見込まれるイベントを実施すべきかどうか議論は続いている。
ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーを称賛する曲を発表するなど反ユダヤ主義的発言を繰り返して物議を醸しているウェストをめぐっては、欧州でも公演の中止が相次いでいる。英ロンドンで7月に開催だった予定野外音楽祭「ワイヤレス・フェスティバル」が中止に追い込まれたほか、チェコ・プラハやポーランドでも相次いで公演が中止されており、今後のツアー日程にも影響を及ぼす可能性が濃厚となっている。(千歳香奈子)



