【ワシントン共同】バイデン米大統領は13日、イランによる攻撃を受けたイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談した。米ニュースサイト、アクシオスによると、バイデン氏は地域紛争に発展して壊滅的な結果をもたらすことを懸念し、イランへの反撃に反対すると伝達した。

バイデン氏は電話会談後、イランの攻撃を「最も強い言葉で非難する」との声明を発表。統一的な対応を打ち出すため、14日に先進7カ国（G7）首脳と協議すると表明した。攻撃にイエメン、シリア、イラクの親イラン勢力も加わっていたと指摘した。

バイデン氏は声明で、米軍がこの1週間、ミサイル駆逐艦や航空機を中東地域に配備したと説明。イスラエル軍と協力して「ほぼ全ての無人機とミサイルを撃墜した」と強調した。イスラエルが「前例のない攻撃」を打ち負かし、優れた防御能力を示したと称賛した。中東に駐留する米軍への攻撃はなかったとした。

これに先立ち、X（旧ツイッター）で「イランやその代理勢力の脅威から、イスラエルを防衛する決意は揺るぎない」と表明した。

オースティン国防長官は13日の声明で、米軍が数十のミサイルと無人機を撃墜したと明らかにした。「イランとの衝突は望んでいない」とも表明した。CNNテレビは米政府関係者の話として、東地中海に展開していた米艦艇がイランが発射した弾道ミサイル3発を迎撃したほか、戦闘機などが無人機70機以上を撃墜したと報じた。

バイデン氏は13日、東部デラウェア州での静養を予定より早く切り上げてホワイトハウスに戻り、ブリンケン国務長官やオースティン氏、サリバン大統領補佐官（国家安全保障問題担当）らと対応を協議した。（共同）