所有者から預かった高級腕時計を貸し出すシェアリングサービス「トケマッチ」を巡り、無断で時計を売却したとして業務上横領容疑で指名手配された運営会社元代表ら男2人の旅券が失効したことが15日、外務省関係者への取材で分かった。12日までに返納するよう命令が出ていたが、応じなかった。

2人は「合同会社ネオリバース」(大阪市)の元代表福原敬済容疑者(42)と、元社員永田大輔容疑者(38)。外務省によると、失効により不法滞在になるかどうかは滞在国の判断になる。警察庁は、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて2人を国際手配している。

2人は、会社が解散を発表した1月31日に成田空港から同じ便で出国したとみられる。関係者によると、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに向かった。預かった腕時計は1月に集中して売却されており、警視庁捜査2課は、海外逃亡を念頭に、計画的に売却を進めたとみている。

福原容疑者の逮捕状の容疑は1月ごろ、東京都の男性から預かったロレックスの腕時計1本を、大阪府内の古物商で、65万円で売却した疑い。(共同)