警視庁は15日、東京都の70代男性が著名人をかたる人物から交流サイト(SNS)で投資話を持ちかけられ、現金計約1億4000万円をだまし取られたと発表した。詐欺事件として捜査している。

警視庁によると、男性は昨年10月以降、SNSで著名な実業家を名乗る人物から「投資のテクニックを教える」「確実に利益が出る」などとLINE(ライン)でメッセージを受け取った。アシスタントを名乗る者の指示で投資アプリをダウンロードし、今年4月までに計十数回、指定された口座に約1億4000万円を振り込んだ。

アプリ画面上で利益が出ているのに自身の口座に入金されず、警視庁に相談した。警視庁はアプリは偽物だったとみている。

警視庁特殊詐欺対策本部によると、こうしたSNS上で著名人に成り済ますなどした「SNS型投資詐欺」は昨年、都内で210件計約38億円の被害があった。今年は昨年を上回るペースで被害が相次いでおり、警戒を強めている。(共同)