日本橋高島屋(東京都中央区)であった展示販売会「大黄金展」の会場から盗まれた純金製茶わん(販売価格1040万6000円)が15日に台東区の買い取り店で見つかり、警視庁捜査3課が押収した。同課によると、窃盗容疑で逮捕された無職堀江大容疑者(32=江東区)が事件当日に江東区の買い取り店に約180万円で売却後、台東区の店に転売されていた。

「大黄金展」を主催した都内の金製品販売会社の社長が刻印や重さを確認した。堀江容疑者は「盗んだ茶わんでお茶を飲もうと思ったが、金に換えた方がいいと思った」と供述している。

堀江容疑者は11日午前11時40分ごろに茶わんを盗んだ疑いがあり、「茶わんにかぶせてあったケースが(触ると)動いて、盗めそうだと思ったから盗んだ」「他のものも盗めるかと思い、(直後に)何度か会場に出入りした」とも供述。11日に高島屋付近を歩いていた際、「大黄金展」の開催を知り、足を運んだと説明している。

茶わんは同日午後1時半ごろに江東区の店でマイナンバーカードを示して売却していた。この店から台東区の店への転売手続きは11日に完了しており、同課は両店の関係者から事情を聴くなどして経緯を調べている。(共同)