自民党の麻生太郎副総裁がトランプ前米大統領とニューヨークで現地時間23日午後(日本時間24日午前)に会談する方針であることが23日、関係者の話で分かった。米国第一主義を掲げるトランプ氏が11月の大統領選で返り咲いた場合に備え、関係構築を図りたい考えだ。

トランプ氏は今月だけでも英国のキャメロン外相、ポーランドのドゥダ大統領とそれぞれ会談。バイデン大統領の支持率が伸び悩むのを背景に、トランプ氏が再対決を制した場合の「もしトラ」を念頭に、各国要人の「トランプ氏詣で」が目立ち始めている。

トランプ氏は起訴された刑事事件の公判中で、現地時間23日も午後2時まで出廷する必要があり、会談はそれ以降になる。

岸田文雄首相は今月訪米した際にバイデン氏と会談したばかり。政府要人がトランプ氏と接触するのは難しく、麻生氏が訪米して会談する方向で調整していた。

安倍晋三元首相はトランプ氏が2016年11月の大統領選に勝利した直後、就任を待たずにニューヨークのトランプタワーに駆け付けて蜜月関係を築いており、日本政府は麻生氏の会談で成功体験の再現を狙っているようだ。(共同)