衆院東京15区補欠選挙に立候補した議員の自動失職に伴い、繰り上げ当選が決まったアイドルグループ「モーニング娘。」の元メンバー市井紗耶香氏(40)が26日、参院議員に当選した。即日辞職願を提出、直後の参院本会議で許可された。参院事務局によると、在職1日は過去最短。わずか「93分間」だったとみられる。

市井氏は2019年の参院選比例代表に旧立憲民主党から出馬し、次点だった。子育てなどを理由に繰り上げ辞退を表明していたものの旧立民が解散したため、公選法の規定で名簿から削除できなかった。25日の選挙会が繰り上げ当選を決定。26日午前8時半に官報に当選が告示され、同10時3分ごろに参院本会議で辞職願が許可された。

立民の福山哲郎元幹事長によると、市井氏は辞退の理由に関し「子育てとの両立に自信がない。芸能関係の仕事にも迷惑をかける」と話したという。泉健太代表は26日の記者会見で「名簿登載から外してほしいとの本人の選択権が一部制限されている」と述べ、制度見直しの必要性に言及した。

市井氏には、在職1日でも歳費と調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の日割り分7万6466円が支給される。子育て支援の団体に寄付する意向だという。

19年の参院選比例で次々点だったアカペラグループ「RAG FAIR」の元メンバー奥村政佳氏(46)が繰り上がる見通しだ。(共同)