岸田文雄首相は27日、東京都内で開かれた連合のメーデー中央大会に出席し、賃上げ実現に向け「今後も連合の意見に耳を傾け、より連携し、政策を一つ一つ果断に丁寧に進める」と呼びかけた。首相のメーデー出席は2年連続。

今年の春闘に関し「昨年を大きく上回る力強い賃上げの流れができている」と指摘。6月に実施する1人計4万円の定額減税にも触れ「今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現する。来年以降に物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させる」と強調した。

連合が支援する立憲民主党と国民民主党の泉健太、玉木雄一郎両代表もあいさつ。泉氏は自民党派閥の裏金事件を念頭に「金もうけに熱心な政治を変えて、皆さまの生活を改善する政治にまい進する」と訴えた。玉木氏は「働く人が希望と安心感を持てる社会をつくるため力を合わせて取り組む」と語った。

首相は昨年のメーデーに現職首相として2014年の安倍晋三首相(当時)以来9年ぶりに出席した。(共同)