政府は23日、2026年度の文化勲章を、デザイン(照明)の石井幹子(88)、建築の伊東豊雄(85)、生物科学の黒岩常祥(84)、フランス文学の塩川徹也(81)、ノーベル化学賞に決まった有機合成化学の硤合憲三(76)、大衆音楽・音楽著作権の都倉俊一(78)、免疫学の長田重一(77)、メディア芸術(ゲーム)の宮本茂(73)の8氏に贈ることを決めた。

硤合氏は右手と左手のような鏡映しの関係にある分子の片方だけが、自らを複製して増える「不斉自己触媒反応」を発見した。宮本氏は任天堂代表取締役フェローで、人気ゲーム「スーパーマリオ」の生みの親として知られる。

文化功労者には、スポーツ振興(ゴルフ)の岡本綾子(75)、メディア芸術(アニメーション)のりんたろう(85)、サックスの渡辺貞夫(93)の3氏ら、同時選出の硤合氏を含む21人を選んだ。

文化功労者はほかに、短歌の伊藤一彦(83)、指揮の尾高忠明(78)、障害者スポーツ振興の柿谷清(84)、哲学・倫理学の加藤尚武(89)、邦舞の井上八千代(69)、磁性材料学の佐川真人(83)、琉球舞踊の志田房子(89)、日本画の千住博(68)、能楽の友枝昭世(86)、知的財産法の中山信弘(81)、植物栄養学の西沢直子(81)、分子生物学の西田栄介(73)、植物細胞生物学の西村いくこ(76)、作曲・ピアノ・指揮の野平一郎(73)、建築の藤森照信(79)、エネルギー変換材料化学の宮坂力(73)、文化振興の矢内広(76)の各氏。

文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日に東京都内のホテルで開かれる。

石井氏は1970年大阪万博の照明デザインを手がけ、東京タワーのライトアップが大きく注目された。伊東氏は国内外の建築文化の展開に貢献。黒岩氏はミトコンドリアなどの細胞内小器官の構造や分裂の機構を解明した。塩川氏は17世紀フランス文学の研究で高い評価を受けている。

都倉氏はピンク・レディーの「ペッパー警部」や山本リンダさんの「どうにもとまらない」などを作曲。長田氏は細胞死の一形態であるアポトーシスの分子機構を解明した。