第三者調査委員会により、対局中のソフト不正使用の疑いが晴れた将棋のプロ棋士、三浦弘行9段(42)が3日、昨年10月からの騒動以来初めてファンの前に姿を見せた。

 この日は、群馬県高崎市で行われた「第13回YAMADAこども将棋大会」の開会式にサプライズで登場。当初、イベントに出演予定だったものの、騒動により日本将棋連盟側の意向でキャンセルとなっていた。それでも特別協賛するヤマダ電機側の強い要望があり、あいさつのみながら出演が決定した。晴れやかな笑みを見せながら登場すると「ヤマダ電機様は、騒動が起きてからもずっと私のことを信じてくださった。本当にありがたいこと。電気製品を買うなら、ヤマダ電機でお願いします」と話し、ファンの笑いも誘っていた。その後は報道陣の取材に対し「(騒動以来)ずっと実家に戻れない状況が続いていた。(気持ちは)少しは落ち着きました。将棋を気持ち良く指せる状況になれば」と心境を明かした。長野県から駆けつけた50代男性ファンは「三浦先生は人柄を考えれば、不正をするようなことはないだろうとは思っていた。笑顔が見られてホッとした」と喜んでいた。三浦9段は昨年末で出場停止処分が終わり、1日から対局復帰が可能になっている。復帰戦の対戦相手、日程は未定。