小泉進次郎防衛相は5日の参院外交防衛委員会で、防衛省として、クローン技術や遺伝子編集を用いた「軍用犬」を導入する予定について「まったく考えていない」と明確に否定した。

立憲民主党の田島麻衣子議員への答弁。

小泉氏をめぐっては、軍用犬の開発計画を公表した米新興企業「ワーハウンド」の設立に関わった米企業「アンドゥリル・インダストリーズ」創業者パルマー・ラッキー氏と握手する過去の写真を、歌手の坂本美雨が先月下旬、軍用犬導入に反対する意見とともにXに投稿したことでSNSなどで波紋を広げていた。

田島氏はこの坂本の投稿を念頭に「小泉氏のSNS投稿に端を発すると思うんですが。遺伝子編集やクローン編集を使って過酷な任務に適した犬を育てる、アメリカの会社の責任者と撮った写真が発端になっていると思う」と指摘。小泉氏が昨年12月に自身のXに投稿した、ラッキー氏と面会したことを記した際の写真に触れながら、「今後、防衛省として、遺伝子操作やクローン技術を使った軍用犬について、どのような立場でいるのか」と問うた。

これに小泉氏は「まず、私のSNSに端を発して、というのはまったく事実誤認」と、反論。先月末に軍用犬開発に関する報道があったとした上で、「私は(報道の)はるか前に、アンドゥリルの創業者のパルマー氏と握手をしている写真を(Xに)載せていて、その後になって(小泉氏の握手写真を)活用し、紹介している一部の方がいらっしゃるというのが事実なんじゃないですか」と田島氏に指摘した。

「政治家は握手、相当多くしていますよね。それを、その後に出てきた(軍用犬開発の)事案と結びつけられるのは、心外だと思いませんか」と怒りを含んだ声で反論し、「まずは、そういった事実を正確にお話しいただきたい」と述べた。

その上で、「防衛省として、遺伝子操作された軍用犬の導入は、まったく考えておりません」と明言。「我々がまったく考えていないことと、私がSNSで過去に会った人とを結びつけて、その後にすべてを結びつけているという、今よくありますが、そういったことだというふうにとらえています」と語った。

また、防衛省が人命救助や基地警備、爆発物の探知などに活用するための警備犬を保有しており、今年7月の熊本地震でも活動したことに触れながら、「いずれにしても、遺伝子操作された軍用犬、まったく考えておりません」と、あらためて否定した。

田島氏は「非常に明快な答弁をありがとうございました」と、応じた。