細川護熙元首相(79)が31日、東京・南青山のSpiral Gardenで開催される壁画「棚田の四季」展(6月1~4日)の内覧会に出席した。高さ8メートルに及ぶ巨大な壁画で、持ち帰り弁当の店「ほっともっと」などを展開するプレナスの米文化継承事業の一環で細川氏が依頼を受け制作したもの。日本の原風景である棚田の四季が描かれている。

 依頼から完成まで約3年かかっているといい、細川氏は「これだけ広いスペースだと、石垣ひとつ描くのも大変で、随分と時間がかかり、腰も痛くなりました」と振り返った。

 同壁画は、和紙60枚によって構成されている。「隣の絵と色の整合性をとるのが大変でした」と苦労を明かしたが、「トンボをとばそうとか、お地蔵さんを置いた方が良いとか、いろいろと考えながらやるのは楽しいことでした」と笑顔で語った。

 細川氏は98年、60歳を機に政界引退。その後、陶芸家として活躍する一方で、書、水墨、油絵、漆芸、ふすま絵なども手掛けている。