将棋界の史上最年少プロ棋士として大フィーバーを巻き起こしている藤井聡太四段(14)の扇子が7日、東京・千駄ケ谷の東京将棋会館と大阪市の関西将棋会館で発売された。東京では早速、話題の棋士のグッズを買おうと、一番乗りの人は朝7時から並んだ。日本将棋連盟は整理券を配布して対応。正午の発売開始前には、100人近くが並んだ。約30分で完売。連盟は本数を公表してないが、100本は販売されたとみられる。

 1人1本限定で、価格は2268円。「大志」と揮毫(きごう)されている。静岡県三島市からJR東海道本線の普通列車でやってきたという50代男性は、「時の人だし、興味があってわざわざ来ました。対局はすべて観戦しています。若い人が活躍する姿は頼もしい。家宝にします」と大事そうに抱えていた。

 何も知らず、正午前に会館の玄関前を通りかかったある棋士は事情を説明されると、「ここまですさまじいフィーバーになっているんですか」と驚いた様子。連盟職員も、「棋士のグッズ発売初日でここまで列ができたことはない」と話していた。