「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案を巡る与野党の攻防がヤマ場を迎えた14日、東京・国会議事堂前では法案可決に反対する人々によるデモが行われた。

 午後7時半から都内の大学生らが中心となって構成する市民団体「未来のための公共」主催のデモが始まり、「共謀罪は絶対反対」「自由に話せる社会を守ろう」などと拡声器を使ってコールを送った。付近の歩道を通行止めにするなど、多くの警察官が警備にあたり、現場はものものしい雰囲気に包まれた。

 主催者発表で5000人を超える人が国会前の歩道を埋め尽くした。途中、民進党の近藤昭一衆議院議員が駆けつけて演説を行い、「ここにいる皆さんの声はしっかりと届いている。ただ、届いていても聞く耳を持たないのが安倍政権です。この法案によって、さらに国民の皆さんの声が出しにくくなる。力を合わせて諦めずに頑張りましょう」と訴えた。

 国会内で行われている議事の状況も団体代表者から集まった人々へ逐一報告された。