選挙前の板橋選挙区(5議席)は自民2、民進1、公明1、共産1。今回は都民ファーストから平氏と小池氏の環境相時代の代名詞「クールビズ」を博報堂社員として共に進めた木下富美子氏(50)が出馬。地元関係者は「公明1、共産1は堅い。残り3議席を自民2人と都民2人が奪い合う」と見る。国政での自民党への逆風も相まって、下村氏の危機感は強い。

 自民党関係者は、平氏について「姉夫妻の名前を連呼し、都知事と長友選手の結婚式に出席したのも空中戦。選挙活動をせず、知名度で当選した青島幸男元都知事の選挙を思い出す」と皮肉った。

 河野氏は「秘書対決と騒がれ、地域の下水道から地元駅の立体化など地域に根ざした活動や政策論争がかすむのは残念」。松田氏は平氏について「むなしくなる」としながら「他候補と選挙しているのではない。自分がやってきたこと、これからやらなければいけないことを政策で訴えていく」と話した。【清水優】

 ◆板橋区 江戸期から中山道の最初の宿場町として栄えた。1932年(昭7)に東京市板橋区として成立。北側には荒川が流れ、埼玉県と接する。石神井川沿いの1000本超の桜並木は桜の名所として毎年多くの人が訪れる。23区の北西部に位置し、面積は23区で9番目の約32平方キロ。人口56万980人。