東京都議会選挙で、「都民ファーストの会」から渋谷選挙区(定数2)で出馬していた元テレビ朝日アナウンサーの龍円愛梨氏(40)が2日、当選を確実にした。午後8時の投票締め切り直後に当確の一報が出ると、支援者の前に4歳の1人息子と姿を現し、「ありがとうございました」と、目頭を熱くしながら深く頭を下げた。

 テレ朝を退職後渡米し、事実婚した男性との間に授かった男児を現地で出産。赤ちゃんにはダウン症があり、支援体制が整っていない現実に直面したことがきっかけで都議選に出馬した。「この子が生まれていなければ、このような道をたどりませんでした。(政治家としての)原点が息子です」とし、「弱者の声を大切にし、都政に伝えていく役割をしたい」と述べた。また、都議として自身の経験などを生かし、「20年の東京五輪・パラリンピックに向け、施設や精神的にもバリアフリー化を進めていきたい」と、意気込んだ。

 「都民ファーストの会」が圧勝の勢いを見せている。龍円氏は「期待してくれる方の声が多かった」と選挙戦を振り返り、「いろいろな分野のスペシャリストがそろっている。力を合わせて、政策集団のようになっていけたら」と語った。

 9日間の選挙戦を戦い抜いた龍円氏は、報道陣から感想を求められると「選挙ダイエットができました」と笑顔を見せていた。