自公VS希望&維新VSリベラル系の三つどもえ戦となった衆院選は最終日の21日、各党首は最後のお願いに声をからした。

 「2017年10月22日。その日から日本の民主主義が変わり始めた。後からそう言っていただける、そんな歩みを、一緒に歩んでください」。立憲民主党の枝野幸男代表(53)は、東京・新宿駅南口で演説し、結党以来最多の8000人(主催者発表)の1人1人に、共闘を呼びかけた。

 今月2日に立ち上げた新党ながら、新宿駅南口の歩道や歩道橋、近隣ビルの中からも大勢の聴衆が演説に耳を傾けた。枝野氏は、安倍晋三首相が都議選最終日に秋葉原で話した内容に触れ「『こんな人たちに負けるわけにはいかない』。その『こんな人たち』に集まっていただいています」と聴衆を歓迎した。

 枝野氏は「私自身、数は力という永田町の俗説に24年間さらされ、勘違いしていたのかも知れない」と反省。「政治は数ではない。いかにみなさんの声に寄り添うことができるかだ。その原点に返った政治を進めていきたい」と約束した。

 マイク納めは、12日間の選挙戦で計8時間ほどしか滞在できなかった地元、埼玉5区の大宮駅東口へ。待っていた3000人の聴衆に「旗を掲げた私、枝野幸男がまさか負けるわけにはいきません。皆さんが主役の本当の民主主義の第1歩を、一緒に踏み出していただけませんか。私にはあなたの力が必要です」と声を上げた。【清水優】