希望の党の象徴・池袋を含む東京10区で、小池代表の側近、若狭勝氏(60)が落選した。小選挙区で敗れ、比例でも復活できなかった。深夜に池袋駅前の事務所に姿を見せ、「自民党の受け皿となるはずだったが、立憲民主党に流れた」と敗因を語った。

 この選挙区では、2005年(平17)の衆院選で小池代表が当選。昨年秋、その小池代表が都知事になったのを受け、若狭氏が引き継いだ。同年10月23日に行われた補欠選挙で、地盤を引き継ぐ形で立候補し、当選した。今年5月、自民党を離党。希望の党結党メンバーに名を連ねた。

 公示前の展望では優勢なはずだった。代表の「排除」発言に加え、若狭氏がテレビ番組で「(党として政権奪取を目指すのは)次の次」と発言したことで小池代表の不評も買い、逆風を感じていった。

 小池代表が築いた牙城が崩された。「引き継いだ議席を失い、じくじたる思い。敗戦を粛々として受け止める」と、悔しさをかみしめた。ただ、希望の党の議員は全滅したわけではない。「夢破れて山河ありです」。当選した仲間は最初の目標より少ないかもしれないが、わずかな希望を託していた。