東京都は6日、築地市場の業界団体と話し合う新市場建設協議会を都内で開き、豊洲市場への移転時期を来年10月中旬と提案し、各団体に了承された。一両日中に各団体の意見を集約し、具体的な日付を決め、10日に再度開催する協議会で正式決定する方針。

 業界団体を束ねる築地市場協会の伊藤裕康会長は「大安の日が良いのではとか、営業日の話も含めさまざまな意見がある。7日か9日にもう1度、各団体の話を聞き、決定したい」と話した。

 同協会が東京都の小池百合子知事に要望していた回答がこの日にあった。豊洲市場の追加安全対策工事を来年7月末に完了させることと、知事自身が安全宣言をする明確な回答文だったとし、そのことを踏まえ、来年10月中旬の移転時期を了承した。

 一方、移転に反対している「築地女将さん会」の山口タイ会長は「盛り土、ベンゼン濃度など、うそをつき続けてきた東京都を信用できるはずがない。(土壌汚染対策として)永久に地下水をくみ上げて、税金を使うのか」と憤った。