宇宙ベンチャーispace(アイスペース)は13日、独自に開発を進めている月着陸船を2020年末に月に軟着陸させ、月面探査を行うと発表した。これまで月面着陸に成功しているのは米国、旧ソ連、中国。実現すれば、民間主導による日本初の着陸になる。

 この日、5分の1の大きさの着陸船が公開された。アポロ計画などに比べると、ずっと小さく、高さ2メートル、幅1・3メートル。30キロの荷物を積める。21年以降は毎月、定期船を送り、宇宙機関、研究機関などに向けた輸送事業を行う。並行して水素と酸素に分解することでロケットの燃料になり、宇宙開発に欠かせない水資源などを探査する。

 同社はグーグルがスポンサーになって開催される月面探査レースに「HAKUTO」として参加している。開発費用は、産業革新機構、日本政策投資銀行などから101億5000万円を調達する。