千葉県松戸市の小学校3年生、ベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん(9)が遺体で見つかった事件から10カ月となる26日、リンさんの父親がJR柏駅東口で、殺人などの罪で起訴された渋谷恭正被告(46)の極刑を求める署名集めを行った。

 リンさんの父レェ・アイン・ハオさん(35)は「リンちゃんと同じ事件は二度と起きてほしくないと日本のみなさんも願っていると思う。願うだけでは現実は動かない。行動で協力してほしい」と署名を呼びかけた。30日まで同じ場所で活動を続ける。

 これまではインターネットを通じて署名を集めてきた。1月24日、公判に向け、千葉地検にベトナム人3万人、日本人1000人、その他の国の100人分の計約3万1100人分の署名を提出した。25日からは日本の駅頭で直接署名を呼びかけることにした。

 ハオさんは「事件から10カ月経つのに、渋谷被告から謝罪も連絡もなく、相手を見ることも話すことも触ることもできず、公判日程も決まらない。我慢の限界です」と話した。その上で、「私は日本の法律は守る。私は無力な人間です。1人では何もできない。だから、厳しい処罰を求める署名に協力してください」と訴えた。