将棋の羽生善治竜王(47)と、囲碁の井山裕太7冠(28)の国民栄誉賞授与式が13日、官邸で行われた。2人は棋士伝統の紋付きはかま姿で出席し、安倍晋三首相から表彰状と盾、記念品などを贈られた。

 井山は会見で、自分に言い聞かせるように抱負を口にした。「身に余る光栄。棋士としてまだまだこれから伸びしろがある。今後に期待していただいていると解釈して、努力していかなければいけない」。

 今月に入って対局などが続き、休みは9日の1日だけ。8日までの国際棋戦「LG杯」決勝3番勝負では、1勝2敗と準優勝だったが、謝爾豪五段(中国)と死闘を繰り広げた。14日は岩手県大船渡市に移動、15~16日に棋聖戦7番勝負第4局を戦う。挑戦者の一力遼八段を下せば4連勝で防衛する。「(国民栄誉賞で)自分が先頭に立って引っ張っていける棋士になれるよう、努力しなければいけない」。賞を励みに、さらに囲碁界を盛り上げていく。