フィギュアスケートの羽生結弦(23)が16日、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)男子ショートプログラム(SP)で圧倒的な滑りを見せ、首位に立った。会場の江陵アイスアリーナには、日本はもちろん世界各地から「ユヅ女子」が集結。演技後、羽生が大好きな「クマのプーさん」のぬいぐるみがリンク上に大量投下されるなど完全復活に沸き上がった。

 羽生はこの日のSP後、リンクに数多く投げ込まれたプーさんについて「とても幸せな気持ちになれるので感謝しています」と述べた。リンクの外に高く積まれたぬいぐるみは現地への寄付を予定し、「『もらったものを寄付するのはどうか』と思われる方もいらっしゃいますが、気持ちはたくさんいただいています」と柔和な表情だった。

 ◆羽生とプーさん 緩い顔が「見ると落ち着く」との理由で、ソチ五輪前から練習、試合でクマのプーさんのカバーをしたティッシュ箱を持参。自然と代名詞になった。ただ、五輪ではIOCが商標などの扱いに厳しいために封印、ソチでは選手村でお留守番となった。今大会もプーさんの代わりに、ティッシュケースはケーキをかたどったものを使用。羽生は「実はあのケーキの上にプーさんと(豚のキャラクター)ピグレットがくっついていて、それを取って(使った)」と明かした。