投稿用の動画を撮影するため、東京・渋谷のハチ公前広場で「フリーおっぱい」と書かれたスケッチブックを掲げ、通行人に胸を触らせたとして、警視庁生活安全特別捜査隊(生特隊)は12日、東京都迷惑防止条例違反(卑わいな言動)の疑いで、私立高校1年の女子生徒(16=千葉県船橋市)を書類送検した。

 動画広告市場の拡大で、広告料を稼ぐため、イタズラ動画の撮影がエスカレートし、事件も相次いでいる。昨年9月、福井県越前市の自称広告業の男(31)が白い粉が入った袋を警察官の前で落とし、パトカーが追跡する騒動となった。白い粉はグラニュー糖だったが、男は偽計業務妨害で逮捕。男は「覚せい剤の撲滅と啓発が目的」と無罪を主張しており、今月19日の第3回公判で被告人質問が行われる。

 昨年1月にヤマト運輸の配達員に「さっさと荷物を出せ」とチェーンソーで脅す様子を動画にした三重県伊賀市の男(27)が、暴力行為法違反で逮捕。男は懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。また、16年暮れにはコンビニのおでんをツンツンと突いた男(28)と動画撮影した女(28)が、威力業務妨害で逮捕された(コンビニと示談が成立し不起訴処分)。

 和歌山城の天守閣の手すりを乗り越えて屋根に上がった和歌山市の男(41)は軽犯罪法違反で書類送検され、罰金10万円。スーパーで菓子につまようじを刺した東京都三鷹市の少年(19)は偽計業務妨害と建造物侵入で逮捕され、少年院送致となっている。