フィリピン警察は2日までに、「財宝探し」のため違法な穴掘りをしたとして、日本人4人とフィリピン人13人の計17人を逮捕し、シャベルやロープなどを押収した。日本人は40~60代の3人と15歳の少年。ルソン島サンバレス州沖にあるカポネス島で、深さ約5メートル、約5メートル四方の穴を掘った疑いがある。

 17人は財宝を見つけられず、どのような財宝を探していたかも不明。ただルソン島には、太平洋戦争中に旧日本軍が隠した埋蔵金が眠っているという伝説がある。この財宝は、同地で降伏した日本陸軍大将、山下奉文(ともゆき)の名から「山下財宝」と呼ばれる。これまでにも、この財宝を探し出そうとする者と地元民とのトラブルが多発し、地元当局は規制を強化していた。

 警察は、日本人の大人3人が資金を出し、穴を掘るフィリピン人を雇ったとみている。3人のうち1人はフィリピンの就労ビザを持ち、2人は旅行者。少年は通訳だったとみられる。

 カポネス島は首都マニラから北西約110キロにある小さな島。東西約2キロの細長い地形で、観光地としても知られている。