地下鉄、松本両サリン事件などオウム真理教による事件に関わったとして、殺人などの罪に問われ、死刑が確定した教団元幹部ら6人の刑が26日、執行された。

 東京都足立区内にあるオウムの後継団体「アレフ」の拠点施設に26日、公安調査庁の立ち入り検査が入った。午後2時50分過ぎ、調査員がインターホンで呼びかけても応じず、「早くドアを開けなさい。これは警告である」と玄関のドアをドンドンとたたいた。ものものしい雰囲気の中、同3時前、ドアが開き、約10人の調査員が中に入った。公安関係者によると、元教団幹部の死刑執行を受け、施設内で危険なことが行われていないか、危険物がないかを調査した。松本元死刑囚ら7人の刑が執行された今月6日にも、同様の調査を行った。

 近所に住む60代女性は「(6日以降)施設は変わった様子はないが、昼夜関係なく、車の出入りがある」と語った。松本元死刑囚の執行後、遺骨がアレフ側に渡る可能性などが報じられ、「怖いと思った」という。アレフが現在の場所に拠点を置いたのが11年春。女性は不安に押しつぶされそうになり、うつ病を発症。薬を飲み続けている。