東京都が行ってきた豊洲市場(東京都江東区)の土壌汚染追加対策工事が終了し、都の専門家会議(座長・平田健正放送大和歌山学習センター長)は30日、「安全性が確保されたと確認した」と発表した。豊洲市場は16年9月、建物の下に盛り土がされてなかったことが発覚。地下水から高濃度のヒ素、ベンゼン、シアンなどが検出され、都は昨年12月から地下空間の床にコンクリートを打ち、換気設備や揚水ポンプを設置する追加工事を行ってきた。

 都は今後、農相に開設の認可を申請し、小池百合子都知事が安全宣言をして10月11日に予定されている開場に備えるが、地下水の汚染濃度は変わっておらず、平田座長は「今後の確実な管理とモニタリングの公表」を都に求めた。都によると、地下水管理システムだけで年間3億円かかる見通し。