第100回全国高校野球選手権大会で、金足農(秋田)がベスト4に進出した18日、秋田市内にある同校生物資源科の畜産部門の豚舎で9匹の子豚が生まれた。野球部は秋田大会からここまで交代なしの9人で勝ち進んでいる経緯と重ね、4強を決めたタイミングで偶然9匹の子豚が生まれたことが、ツイッター上で「ここにも金農ナインがいます」とつぶやかれ、話題になっている。

 19日午後7時ごろの時点で、約2万1000の「いいね」、1万超のリツイートがされていた。投稿したのは金足農出身のお笑いコンビ「ねじ」の瀬下翔太(33)。同級生の金足農職員から、子豚9匹が生まれたと連絡があったという。瀬下は日刊スポーツの取材に「ベスト4、本当にうれしいです。初戦から母校の試合は全部見てますがまるで漫画のよう。こうなったら優勝旗を秋田に持ってきてほしい。選手たちが帰ってきたら9匹の子豚たちを抱いたナインを見たいです」と語った。

 この日試合がなかった“本家”金農ナインも、子豚の誕生を喜んだ。学校関係者によると、同校に母豚はこの1匹のみ。18日の準々決勝近江戦の試合中、1-2と相手に勝ち越しを許してから出産が始まり、9匹目が誕生した後に、サヨナラ2ランスクイズが決まり勝利したという。

 3回戦で逆転弾、近江戦でも逆転の起点となる安打を放った高橋佑輔内野手は畜産専攻で、直接世話を続けてきただけに、「生まれたんですね! 甲子園から帰ったらしっかり育てたいです。野球のあとも大変になりますね」と声を弾ませていた。