第100回全国高校野球選手権大会の決勝で、金足農(秋田)が大阪桐蔭(北大阪)に2-13で完敗し、初優勝はならなかった。

 東北勢悲願の「大旗の白河越え」は、今年もかなわなかった。国指定史跡・白河の関跡(福島・白河市)に隣接する白河関の森公園内のレストハウス「そば処 関森亭」では、同史跡を管理する白河神社の西田重和宮司(70)ら支援者約40人がテレビ観戦。金足農に熱い声援を送った。同神社を支援する敬神会はセンバツを含め、97年から東北6県の代表校におはらいをした通行手形と必勝祈願の御札を贈り続けている。三森繁会長(71)は「偶然ですが、今年の通行手形は秋田杉で作った。(金足農の)選手たちは頑張ってくれた。白河の関越えは福島だけでなく東北全体の合言葉。頑張ってほしい」とエールを送った。

 第1回大会開催の大正から昭和、そして第100回と重なった平成最後の甲子園。春のセンバツを含めて12度目の決勝も、東北勢は頂点に届かなかった。西田宮司は「これにめげずに、新しい元号の来年の夏こそ実現してほしい」と期待を込めた。