自民党の石破茂元幹事長は27日、国会内で会見し、自民党総裁選(9月7日告示、20日投開票)で掲げる政権公約発表をした際、山口県周防大島町で行方不明になった2歳児を探し出した捜索ボランティア、尾畠春夫さん(78)の感想を問われ、「心から敬意を表する」と述べた。

尾畠さんの生き方について「だれにほめられるとかではなく、人々のために、自分の人生を充実させるために、だれに言われたものでも、ほめられたのでもないが、献身的に取り組んでおられる。その取り組みに、心から敬意を表する」と述べた。

一方、米共和党の重鎮で、トランプ大統領の政治姿勢を厳しく批判し、25日に脳腫瘍で死去したジョー・マケイン米上院議員についても問われ、自身が掲げる「正直、公正」のキャッチフレーズと重ね合わせて、「その政治姿勢に深い共感を覚えてきた」と述べた。

「ベトナム戦争に従軍し、長い捕虜生活を送り、現場の兵士の気持ちを体現した。党の方針と違っても己の思いを貫いた。『正直、公正』。そのような政治姿勢」とした上で、「私自身は自衛隊に籍を置いたことはないが、1日1日、米国なら兵士、日本なら自衛官の思いに寄り添うことなくして、安全保障政策の展開は不可能だ。マケイン氏に学ぶことは、多々あった」と、しのんだ。