自民党総裁選は10日、北海道胆振東部地震の対応に配慮して自粛していた選挙戦を再開し、安倍晋三首相と石破茂元幹事長の論戦がスタートした。

自身の政策を所属国会議員に披露する所見演説で、安倍首相は、強気の安倍節を封印。「私は至らない人間」「至らない私を支えていただきありがとうございました」と、「至らない」という自己評価に言及して低姿勢であいさつ。森友、加計学園問題での対応を念頭に、「もっとやり方があった、こうすれば国民の理解を得られたと自らに問いかける日もあった」と、いまさらながらに告白した上で、「さまざまな批判は受け止め、あらためるべきはあらため、謙虚に丁寧に政権運営を行いたい」と強調した。

その上で「尊敬する石破氏とともに、品格、希望ある総裁選にしたい」と述べた。

持論の憲法改正については「いよいよ憲法改正に取り組む時」と意欲を示し、「憲法にしっかりと日本の平和と独立を守ることや自衛隊を書き込み、使命を果たそう」と述べ、あらためて憲法9条改正への強い決意を示した。