東京都の豊洲市場の開場から一夜明けた12日、小池百合子知事は定例会見で、新市場周辺の道路の混雑について「ローマは一日にしてならず。豊洲は2日目にしてだいぶ改善した」と、話した。近隣の幹線道路について「環状2号線の部分通行ができることも周知したい」とし、徐々に改善していく考えを示した。警視庁と信号のタイミングの調整も行うという。

仲卸業者らで作る「築地市場営業権組合」の一部店舗が築地市場での営業権を主張し、営業を続けているが「すでに閉場しており、営業活動は法令上の問題も生じてくる」とし、「速やかに移転していただきたい」と話した。

この日午前には、安倍晋三首相と官邸で対談。安倍政権は、東京都の法人事業税、法人住民税の地方への再配分の強化を掲げるが、小池氏は「2020年大会に集中させてほしい」として、20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック後まで「いったんストップ」を要請したと明かした。「五輪経費は今後、いくらかかるか分からない。往々にして考えられるのは想定外の費用」と、防御線を張った。【清水優】