立憲民主党の枝野幸男代表は29日、衆院本会議で行われた安倍晋三首相の所信表明に対する代表質問で、首相の憲法観について、「学び直し」の必要性を求めた皮肉を交えながら、痛烈に批判した。

首相が所信表明で「国の理想を語るものは憲法」と述べたことに反論し、「憲法は総理の理想を実現するための手段ではない。憲法の本質は理想を語るものではない。本質は、国民の生活を守るため、国家権力を縛ることにある」と指摘した。

その上で「総理の勘違いは今に始まったことではないが、憲法とは何か、一から学び直してください」と、、憲法の学び直しを要求。「縛られる側の首相が先頭に立って旗を振るのは論外です」とも指摘した。

答弁に立った首相は、枝野氏の「学び直し」要求には、何も答えなかった。別の質疑の中で、憲法9条に自衛隊を明記する改憲案について「今を生きる政治家の責任だ。明確化は国防の根幹に関わる」と、あらためて意欲を示した。