自治体や企業のキャラクター日本一を決める「ゆるキャラグランプリ2018」が18日、大阪府東大阪市の花園中央公園で行われ、埼玉県志木市文化スポーツ振興公社の「カパル」が88万9346票を獲得し、全国からエントリーした909体の頂点に立った。「組織票」騒動に揺れた今大会において、同公社は職員わずか5人の小所帯。会場での圧倒的な支持を受け、昨年11位から一気にジャンプアップした。事前のインターネット投票で暫定1位だった三重県四日市市の「こにゅうどうくん」は3位に終わった。

ゆるキャラグランプリ実行委の西秀一郎会長(55)は大会を総括し、得票数が暫定順位時点から大幅に減った理由を説明した。

1日に票数、ランキングが非表示になった後、投票を管理するシステム会社などと不正票を削除したという。基準は客観的に判断できるものとして、怪しいアドレスにメールを何通も送り、その向こうに「人」の存在があるかどうかの調査を行った。大会のホームページには「無理やり(投票を)やらされて困ってます」などの問い合わせもあったと明かしたが、あくまでも民間団体として「取り締まりはしない」というスタンスのもと、票の削除という処置にとどめたという。

捨てアカウントによる投票は今年に始まったことではないとも話し、昨年から対策として投票フォームにロボット認証機能を付けていた。西会長は「経済効果だけを追いかけて欲しくない。ゆるキャラに頼り過ぎ」と参加自治体などへの思いを語り、大会はあくまで地域活性化の手段であり、「目的にして欲しくない」と述べた。来年度の正式開催は未定だが、投票ルールの変更などはなく、20年までの開催を予定しているとした。