国会議員の資金管理団体と関連する政党支部が2017年に集めた政治資金について、議員別の総収入の1位は、麻生太郎財務相で2億5817万円だったことが7日、分かった。最近は失言や不用意な発言の多さが問題になっているが、「言いたい放題」でも資金力は群を抜いていることが浮き彫りになった。

麻生氏の収入は、前年比1億783万円増。1回の収入が1000万円以上の「特定パーティー」を17年3月に開き、6705万円を集めた。企業・団体献金で7741万円、個人献金で2153万円を得た。

安倍晋三首相は1億7596万円で、6位。共同通信の集計によると、上位20人のうち自民が18人を占めており、野党で20位以内に入ったのは、希望の党の中山恭子参院議員(2億2062万円=2位)と、日本維新の会の下地幹郎衆院議員(1億4269万円=16位)だけだった。

議員1人当たりの実収入の平均額を政党別で見ても、自民党が前年比24・4%増の6398万円。第2次安倍内閣が発足した12年以降最多で、野党第1党の立憲民主党(2225万円)の約3倍で、資金面でも「自民1強」が示された。

安倍政権の閣僚では、麻生氏、首相に続いて、前年首位だった茂木敏充経済再生担当相が3位に入り、4位は菅義偉官房長官の1億5774万円。首相と閣僚の平均収入は、前年から1292万円増の9465万円。1億円を超えたのは前年から1人増えて、7人にのぼった。

最少は前年に続き、公明党の石井啓一国土交通相の1398万円。「大臣の資質」が問われている桜田義孝五輪相は6065万円、片山さつき地方創生相は2276万円で、下から2番目だった。