9月6日の北海道胆振東部地震発生から3カ月が経過した。震度7の地震に見舞われた厚真町の113年の歴史を持ち、エゾフクロウが巣を作る神社として知られる厚真神社も、大鳥居が倒壊するなど甚大な被害を受けた。

その中、9年前から境内の樹齢150年のアカマツに営巣するようになったエゾフクロウが、地震発生から1週間後の9月13日ころに巣を作った。黒沢寿紀宮司(75)によると、エゾフクロウは例年、9月末から10月に営巣し翌年6月に巣立つといい今年も3羽のひなが巣立った。同宮司は、地震にも負けず半月ほど早く“守り神”がやってきたことに「ありがたい」と喜んだ。

社殿、社務所も全壊と判定され、被害総額は1億3000万円に上るという。黒沢宮司は、19年夏の完成を目指して再建する計画を立てているが、現在の社殿、社務所の取り壊しは「フクロウがいない6~9月末を目がけて行う」という。厚真神社は、エゾフクロウとともに再建を目指す。