将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(16)が8日、関西将棋会館で行われた第77期順位戦C級1組で富岡英作八段(54)を下し、無敗の8連勝とした。19年初対局を白星で飾り、これで前期から参加の順位戦は18連勝。中原誠16世名人(71=引退)が持つデビューからの順位戦の連勝記録「18」に並んだ。通算成績は104勝18敗。

終盤にギアチェンジすると、一気に攻め込み、圧勝した。「順位戦は持ち時間(各6時間)が一番長い公式戦。じっくり考えることができることが結果につながっている」。順位戦は最上位のA級からC級2組までの5クラスに分かれて戦い、A級の優勝者が名人挑戦者となる。各10局を戦い、上位2人が昇格する。目標である順位戦での2期連続1期抜けへマジック2だ。

大きな刺激もあった。4月から史上最年少10歳で囲碁のプロ棋士となる小学4年生の仲邑菫(なかむら・すみれ)さん(9)について、将棋界の史上最年少でプロ棋士となった藤井は「10歳でプロ棋士になるというのは信じられないくらいすごい。これからが楽しみです」とエールを送った。次回、9連勝を懸けて近藤誠也五段(22)と対戦する。「連勝は意識はしていない。あと2局が大事なので気を引き締めたい」。今年も勢いが止まらない。【松浦隆司】