問題続きの桜田義孝五輪相が21日、衆院予算委員会に約3分遅刻し、5時間も審議を止めた。

質問通告を受けた大臣が遅刻した例は過去にもあるが、許されることではない。資質が問われている桜田氏が起こした騒動だけに、野党は「たるんでいる」と反発し、質疑を中断。与野党対立の種をわざわざまき、緊張感を感じさせない桜田氏に、政府与党も言葉をなくした。

桜田氏は午前10時15分から質疑に臨むはずが、時間を過ぎても到着せず、到着は約3分後。野党は「これはだめだ」と反発した。

午後3時すぎ、質疑が再開した際、桜田氏は「(自分の質問前に)質疑が中断し、時間の判断を誤った。心から深くおわびする」と言い訳したが、野田聖子委員長も「委員会運営に大きな支障が生じた」と不快感を示した。立憲民主党会派の今井雅人氏に、「再開前に笑っていた。なぜ笑えるのか」と、指摘される場面も。白血病を公表した競泳の池江璃花子に関する自民党の橋本聖子参院議員の発言について問われた際も、自身の発言に対する質問と取り違えるなど、ちぐはぐな答弁を続けた。

与党は当初、審議中の19年度予算案を2月中に衆院通過させる予定だったが、この日の審議中断も影響し、困難になった。