東日本大震災後、大槌町初のビジネスホテルとして開業した「ホワイトベース大槌」が5年間の営業を経て3日、クローズした。

復興工事の終了時期を見据え、期間限定営業。運営した第3セクター「復興まちづくり大槌株式会社」取締役の石井満さん(52)は震災の津波で大槌町の実家を失った。復興の力になりたいと、東京で勤務していた出版社を辞めて、家族を連れて地元に戻った。「子供に泣かれましたが、東京出身の妻にずっと応援してもらいました」と振り返る。

勤務先は今後解散するが、再就職先は決まっていない。「スタッフの再就職先が決まっていない中、自分の就職活動はできないです」。さらに「老いた母親がいる地元に残りたいですが、仕事の選択肢がない。東京にUターンする可能性もあります」と話した。