2020年東京五輪の招致疑惑を巡り、フランス司法当局から贈賄容疑で捜査を受けている日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)が19日、都内で行われた理事会で辞意を表明した。

任期満了の6月末に退任する。併せて、JOC理事と国際オリンピック委員会(IOC)委員も辞することを表明した。

竹田氏は「JOCの将来を思うと次代を担う若いリーダーにJOCを託して東京五輪を迎え、新しい時代を切り開いてもらうことが、最も相応しいことだと思った」と語った。

竹田氏は潔白を主張しており、疑惑を認めたと受け取られかねない「辞任」を避けたい考え。ただ、大会のイメージ悪化を心配するIOCなどの関係者からは、なるべく早く辞任すべきとの意見が強い

IOCは17年9月、原則70歳の定年を延長し、竹田氏のIOC委員の任期を東京五輪までとすることを決めた。JOCもその意向をくみ、今年6月の役員改選に向け「選任時70歳未満」の定年規定の改定が検討されるなど、11期目の続投は既定路線だった。しかし、大会関係者からは20年大会のイメージ悪化を懸念する声が広がっていた。