自由党の小沢一郎代表は21日、衆院沖縄3区で、玉城デニー県知事の後継として出馬した屋良朝博氏(56)が自民党の島尻安伊子氏に勝利したことを受け、「民主主義の勝利であり、本当にうれしく、心強く思う」とする談話を発表した。

米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる県民投票で「移設NO」の意志が示された後も、政府が埋め立て工事を続行していることを念頭に、「政権が民意を醜く踏みにじれば、どういうことになるか。今回の沖縄3区の補欠選挙における圧倒的勝利はそれを明確に示している」と訴えた。

その上で「安倍政権は、この選挙結果を潔く認め、普天間基地の速やかな返還を実現するとともに、辺野古への移設工事を即刻中止すべきであり、そのための米国との協議を行わなければならない」としている。

衆院大阪12区については、無所属で出馬した共産党の宮本岳志元衆院議員が落選。自由党は宮本氏を推薦しており、「宮本候補の勇気ある決断と奮闘には敬意を表したい」と述べた。「いずれにせよ、野党は共闘しなければ絶対に強大な政権には勝てない。これを糧として野党共闘をさらに深化させていくことが大事である」と、野党共闘の必要性を訴えた。

一方、国民民主党の玉木雄一郎代表は談話で、「今回の補選は、夏の参議院選挙の前哨戦であり、同時に1つのモデルになる。野党が明確な争点を掲げ、連携を強化して戦うことで、国民に選択肢を提示することができます」と訴えた。「参議院選挙でも、また、仮に衆参同日選挙となった場合でも、勝利を勝ち取るべく、候補者の発掘、調整を加速していきます」とも述べている。