会社法違反(特別背任)などで起訴された日産の前会長カルロス・ゴーン被告(65)の再保釈から一夜明けた26日、弁護団の弘中惇一郎弁護士(73)が都内で報道陣の取材に応じた。

ゴーン被告は3月6日の1度目の保釈時に、高野隆弁護士の提案で作業服で変装したことが話題になったが、今回は黒のスーツで再保釈された。取材の中で、黒のスーツを着たことについて質問が飛んだ。

弘中弁護士は、ゴーン被告の黒のスーツについて「服は事前にスーツで出てくるだろうということは、高野さんから聞いて知っていましたけど」と、高野弁護士から保釈前に話があったと明かした。その上で「前は、何とか制限住居をメディアに知られたくないということでの高野さんなりの工夫だったわけですけど」と、制限住居を知られないための作戦だったと改めて説明。「今回は分かっているわけですから、そういう面倒くさいことをする意味もないので、ごく普通のスーツという以上の意味はない」と、制限住居の場所が知られている今、変装の必要はなかったと語った。

報道陣から、黒スーツは誰が選んだのか? と質問が飛ぶと、弘中弁護士は「多分、自分のスーツでしょうから元々、入れてあったはず。誰が選んだか知らない。どこかで買ってきたものではない。本人のです」と語った。