スペイン北東部バルセロナの世界遺産で建築家アントニ・ガウディの代表作サグラダ・ファミリア教会で、高さ172・5メートルの主塔「イエス・キリストの塔」が完成し、ローマ教皇レオ14世が10日夜(日本時間11日未明)、記念ミサを執り行った。教皇は教会を「石と色彩、光の傑作」とたたえた。10日はガウディ没後100年の命日に当たる。

140年以上続く教会の建設は大きな節目を迎えたが、今後は三つのファサード(正面部)のうち最後に残る「栄光のファサード」に本格着手することになり、教会全体の完成は、さらに約10年後となる見込みだ。

教皇はミサで教会について「スペイン全土の団結と調和の象徴」と指摘。「ガウディ没後100年を記念し教会に協力した全ての支援者や後援者、芸術家、労働者に感謝をささげる」と述べた。

また「イエスを信じながら戦争を助長することはできない」とし、改めて戦争への反対姿勢を強調。「イエスを信じながら苦しむ者や泣く者、貧困から逃れる者を置き去りにすることはできない」とも訴えた。移民問題への言及とみられる。

イエス・キリストの塔は全18塔の中で最も高く「教会のシンボル」とされ、先端に高さ約17メートルの巨大な十字架が設置されている。ミサには約4千人の招待客が参列。スペイン政府によると、スペイン国王夫妻やサンチェス首相も出席した。

サグラダ・ファミリア教会はミサについて「ガウディの精神的・芸術的遺産に敬意を表すものだ」としている。

教会は1882年に着工し、ガウディは翌83年に教会の建築家になった。1926年のガウディの死後も、残されたデッサンなどの資料を基に建設が続けられてきた。(共同)