トランプ米大統領が安倍首相夫妻と夕食をともにした東京・六本木の炉端焼き店周辺では、近隣飲食店の客でも警察のボディーチェックが課せられるなど、厳重な警戒態勢が敷かれた。

隣のビルの居酒屋店員によると、午後3時ごろから店の前の通りが通行止めとなり、客が立ち入り禁止エリアを通る際はすべてボディーチェックが行われた。店員は「扉を開けると警察官が飛んでくる」と苦笑い。客の入退店にはその都度警官が付き添い、買い出しに出た店員が戻る際もボディーチェックと袋の中身の確認が行われた。

トランプ大統領が到着する1時間前には警官が店内で「これ以降は出られなくなりますので、帰るなら今のうちに」とアナウンスし、一切の出入りが禁止になった。店員は「事前の通達では、完全出入り禁止の時間は15分~20分くらいと聞いていたが、大幅に長引いた。『通行止めで入れない』という予約のお客さまに事情を説明し、2件の予約がキャンセルとなりました」と語った。

それでも、店内にいた20人以上の客は、ガラス窓からトランプ大統領を乗せた専用車を間近で見ることができ、喜んでいたという。