国政政党として存続できるか「崖っぷちの戦い」(又市征治党首)だった社民党が比例区で104万6011票を集め、政党要件(得票率2%以上)を何とかクリアした。肺がんで右肺の下半分を切除し、療養中の又市党首が22日午後、会見し、「率直に良かったなと思っています」と安堵(あんど)の声を上げた。

前夜は午前3時半まで開票速報を見守り、現有の1議席確保を確認。1時間後の4時半に起き、得票率2%を維持できるか確認し続けたという。「(寝不足で)頭がボーッとしております」。17年衆院選の得票率は1・69%だった。「1歩前進ですが、そんな程度で喜んでいたのでは話になりませんから、何ゆえに複数議席に届かなかったか、得票に結びついていかないのか議論を深めていかなければならない」。

得票は、政治団体のれいわ(228万票)を大きく下回り、N国(98万7885票)にも肉薄された。吉川元幹事長、福島瑞穂副党首も「有権者に訴える力を考えていきたい」としている。【中嶋文明】