弘兼憲史氏(71)原作の漫画「島耕作シリーズ」の約6年ぶり、8度目の新連載「相談役 島耕作」が、22日発売の漫画誌「モーニング」(講談社)38号でスタートした。同日、都内の同社で会見が行われ、「相談役 島耕作」としての最初の仕事として、今年2月に突然、閉店した人気の立ちそば店「虎ノ門 港屋」と日清食品とのコラボ商品「島耕作も愛した幻の立ちそば 虎ノ門港屋 辛香るラー油の鶏そば」が9月9日から全国で発売されると発表された。

「島耕作シリーズ」は1983年(昭58)に「モーニング」誌上で「係長 島耕作」として初登場し、その後「課長 島耕作」として連載が始まった。実社会の時事を取り入れ、幾多の困難を乗り越えて出世していくサラリーマン島耕作を等身大に描き、シリーズ累計部数4400万部を超える、大人気漫画シリーズとなった。島耕作は、さまざまな業種に取り組み、昇進し続け、2013年からは総合電機メーカー「テコット」(旧初芝電産)会長を務めてきたが「モーニング」38号から相談役となり、シリーズは新たなステージを迎える。

そのシリーズの中で、幾度となく登場した店のモデルとなったのが「虎ノ門 港屋」だ。同店は、菊地剛志氏が東京都港区虎ノ門で2002年に創業。ラー油を大胆に使用した斬新なメニューが大人気を博した。そして、多くの人に愛されながらも、今年2月に突然、幕を下ろした“幻の有名店”だ。

「相談役 島耕作」第1話では、島は72歳になり、商法上の権限はない重役の相談役となり、自ら給料を会長時代の100分の1に減収したと明かす一方、違う分野での経済活動として、東京オリンピックを機に日本のスポーツビジネスに関わる考えを示している。また劇中では、秘書の万亀萌を伴い、ランチに行くシーンが描かれているが、その中で

万亀「立ち食いソバのお店なくなりましたね」

島 「うん とても残念だな」

というやりとりが描かれている。