20年東京オリンピック(五輪)マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日、東京・明治神宮外苑発着で行われ、代表権を獲得した男女4人のうち、3人がナイキ製「ナイキズームXヴェイパーフライネクスト%」の厚底モデルを使用。注目のレースが初披露の舞台となった新色モデルはこの日が発売日。SNS上でも注目されており、売り切れが続出しそうだ。

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ピンクシューズが大躍進した。「ナイキズームXヴェイパーフライネクスト%」を使用した中村匠吾選手(26=富士通)、服部勇馬選手(25=トヨタ自動車)、鈴木亜由子選手(27=日本郵政グループ)が20年東京五輪マラソン代表切符を手にした。男子では3位に入った大迫傑選手(28=ナイキ)を含め、30人中16人が使用。

ナイキは「ピンクブラスト」という新色を「MGCパック」として「厚さより速いものはない」のキャッチフレーズでMGC当日のこの日、発売。五輪代表選考の注目レースで初披露した。SNS上でも「ほとんどの選手が同じNIKEのピンクのシューズ」、「それにしてもMGCのNIKE使用率は高かったな」など話題になった。

同モデルの「グアバアイス」という緑色のものは4月に発売され、ランニングマイスターの資格をもつスーパースポーツゼビオ渋谷公園通り店の上村和輝さんによれば「前モデルの『ナイキズームXヴェイパーフライ4%』からアッパーの素材がニットからナイロンに変わった」。生地が汗を吸いづらくなった。

上村さんはこのシューズについて「厚底が特徴ですね。カーボンのプレートが入っていて足が勝手に進む感覚です。全然疲れません」と特徴を語った。ランニングシューズは従来、「なるべく軽く」と薄底のものが主流だった。ナイキは厚底でも軽い靴を開発したため「人気ですね。シェアはナイキが多いです。走りやすいですし。性能が良いですからね」とナイキの厚底が独り勝ち状態だという。

発売初日の売れ行きは「思ったほど伸びてはいません」と笑いながらも「今日は皆さんマラソン見に行ってたから明日以降かな」と期待。在庫は30~40足ほどだといい「すぐ完売になると思います」と予想した。【佐藤成】