将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が7日、大阪市の関西将棋会館で行われた第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ2回戦で豊島将之名人(29)に敗れて初黒星を喫し、対戦成績は1勝1敗となった。

【加藤一二三・九段の目】

大熱戦でしたが、豊島さんの力強い指し回しには自信があふれていました。藤井さんの序盤の作戦は問題はなかった。ただ豊島さんの将棋は厚みがあり、手堅い。戦い方のレパートリーも広い。印象としては藤井さんは残念ながら力が、及ばずといったところでしょうか。

豊島さんは精神的にも大きなアドバンテージがあったはずです。藤井さんには公式戦では負けなしの3連勝中。中盤すぎからは、豊島さんが指しやすいという気分で戦っていたのではないでしょうか。藤井さんはこのトッププロがひしめくリーグでの戦いは、すごく貴重な経験になるでしょう。(加藤一二三氏)