各地で河川氾濫を引き起こした台風19号に関し13日、茨城県での被害の大きさが次々と明らかになった。他県の河川に比べて報道が遅れていたことから、SNS上では甚大な被害の写真、動画とともに「茨城、見捨てられたの?」「なんでテレビでやらないの?」などのツイートが相次いだ。

水戸市によると、13日午前3時あたりから那珂川の支流、西田川などの水位が上がり、同5時ごろに堤防の上を越流しているのをパトロール中の職員が見つけた。水戸市の飯富町、岩根町、下国井町など広い範囲が浸水し、自宅の2階に避難する人が多数出るなど深刻な被害に見舞われた。この日午前から午後2時までに、130人がボートやヘリコプターで救助された。常陸大宮市でも、那珂川の堤防2カ所が決壊した。

SNS上では、水没して建物の屋根しか見えなくなっているコンビニの写真や、流れてきたという牛が道路にポツンといる写真、水没している町を車窓から映した動画など、被害の大きさを伝える投稿が相次いだ。茨城にはNHK水戸放送局以外に民放のテレビ局がなく、「テレビ局がないから報道されない」「陸の孤島だから?」と嘆く声も。「3・11の地震の時といい、どうして茨城は報道が遅いのか」「県民だが、ツイッターで初めて知った」「茨城の人、大丈夫ですか」などとツイートが寄せられている。